世界大百科事典(旧版)内のMadīnat-Hābūの言及
【エジプト美術】より
…この内陣部の前には多柱室,中庭,ピュロンなどがあって,一般の神殿と同様の構成になっている。しかし,ディール・アルバフリーのハトシェプスト女王の神殿のように階段テラス状の配置をもつユニークな例,マディーナト・ハーブーMadīnat‐Hābūのラメセス3世神殿のように神殿の周囲に宮殿,管理事務所,倉庫群,兵舎などを配置し,その全体を城壁と濠で囲んで要塞のようになったものもある。一般に神殿の正面には,入口の両脇に傾斜した壁面をもつ二つの塔をつけたピュロン(塔門)を建てる。…
【神殿】より
…王を祭る葬祭神殿は,王と太陽神ラーおよび多くの神々の複合神殿となっていて,聖所は複雑であるが,基本的には普通の神殿と変りがない。マディーナト・ハーブーMadīnat‐Hābūにあるラメセス3世神殿は石造の大神殿を中心に,煉瓦造の付属建物が建てこまれた,314m×210mの巨大な神域をなしていた様子が知られる。
[ギリシア・ローマ]
ギリシアの神殿は,初めは日乾煉瓦の壁と木の柱で建てられていたが,前6世紀ころから石造となり,独自の建築様式が確立された。…
※「Madīnat-Hābū」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」