クレイマー(読み)くれいまー(その他表記)Stanley Kramer

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クレイマー」の意味・わかりやすい解説

クレイマー
くれいまー
Stanley Kramer
(1913―2001)

アメリカの映画プロデューサー、映画監督。ニューヨークブルックリンに生まれ、ニューヨーク大学で学び、1930年代から1940年代にかけて映画研究、編集、脚本などに携わる共同プロデューサー業をする。第二次世界大戦で陸軍通信隊に従軍後、独立系映画製作会社スクリーン・プレイ社(Screen Play Inc.)を立ち上げ、低予算の作品を手がけて好評を得るが、興行は行き詰まる。1955年以降は、高予算で有名映画スターをキャスティングするようになり、世相を反映するようなテーマを軸に、英雄を誇大に描いてその滑稽(こっけい)さを強調した『誇りと情熱』(1957)、根深い人種差別意識を描いた『手錠のまゝの脱獄』(1958)、核戦争による終末世界を描いた『渚にて』(1959)などを発表し、監督兼プロデューサーとして活躍した。1961年に数々の質の高い映画を製作し続けた巧を称えられ、アカデミー特別賞を受賞。覇権的なハリウッドスタジオ産業に対抗する独立系映画製作を手がけた、時代の先駆者でもある。

[堤龍一郎]

資料 監督作品一覧(日本公開作)

チャンピオン Champion(1949)
セールスマンの死 Death of a Salesman(1951)
真昼の決闘 High Noon(1952)
ケイン号の叛乱 The Caine Munity(1954)
見知らぬ人でなく Not as a Stranger(1955)
誇りと情熱 The Pride and the Passion(1957)
手錠のまゝの脱獄 The Defiant Ones(1958)
渚にて On the Beach(1959)
ニュールンベルグ裁判 Judgment at Nuremberg(1961)
おかしな、おかしな、おかしな世界 It's a Mad, Mad, Mad, Mad World(1963)
愚か者の船 Ship of Fools(1965)
招かれざる客 Guess Who's Coming to Dinner(1967)
サンタ・ビットリアの秘密 The Secret of Santa Vittoria(1969)
動物と子供たちの詩 Bless the Beasts & Children(1971)
オクラホマ巨人 Oklahoma Crude(1973)
ドミノ・ターゲット The Domino Prinsiple(1977)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

20世紀西洋人名事典 「クレイマー」の解説

クレイマー


クレーマーを見よ。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

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