世界大百科事典(旧版)内のSarahの言及
【アブラハム】より
…この名は〈父は高められる〉を意味したと思われるが,伝承では民間語源的に〈多くの国民の父〉と解され,また意味づけられている。《創世記》の叙述に従えば,アブラハムの父の一家は,ユーフラテス川下流域に比定されるカルデアの町ウルを出て,シリア北部の町ハランに移動し,アブラハムは神の命令を受けてその町で親族と別れ,妻サライSarai(後にサラSarahと改名)および彼に同行した甥のロトとともに神の示す地カナンに着いた。この地でロトと生活圏を分けた後,アブラハム一家はヘブロン付近で過ごしたが,飢饉のためにエジプトに下って難を逃れるなどの苦労を重ねた。…
【ジプシー】より
…ロマニー語も地域の言葉が混入して,方言化が激しいし,伝承による民話も豊富ではあるが,純粋にジプシーだけのものといえない例もある。ジプシー全体に共通の行事としては,毎年5月に南フランスのサント・マリー・ド・ラ・メールで開かれる,彼らの黒い守護神サラSarahの祭りがある。この地への巡礼は19世紀から広まったらしいが,現在でも数万のジプシーが集まってくる。…
※「Sarah」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」