TDRS(読み)ティーディーアールエス(その他表記)tracking and data relay satellite

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「TDRS」の意味・わかりやすい解説

TDRS
ティーディーアールエス
tracking and data relay satellite

追跡データ中継衛星NASAで開発された,世界初のデータ中継衛星。1号機は 1983年,以降 87年までに4機が打ち上げられ,現在3機が稼働中である。 95年以後は改良型に変更される。 TDRSには,人工衛星間の通信用として,周波数がSバンドとKバンド帯の直径 4.9mの駆動型パラボラアンテナが2基,Sバンド帯のフェーズドアレイアンテナが1基,および地上管制局と衛星間の通信用として,直径 2mの駆動型パラボラアンテナが搭載されている。データ通信能力は1チャンネル当たり 300Mbpsで,重量は約 2tである。管制局はアメリカ,ニューメキシコ州ホワイトサンズにあり,TDRSの姿勢・軌道制御および TDRSを中継して対ユーザー衛星のデータ送受信を行なっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android