出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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…ギリシア神話の愛の神。ラテン語では,アモルAmorあるいはクピドと呼ばれた。ヘシオドスは《神統記》においてエロスを,世界生成の際にカオス(混沌)に続いてガイア(大地)およびタルタロス(深淵)とともに生まれた,神々のなかでも最も美しい神と述べている。…
…英語ではキューピッドCupid。女神ウェヌス(ビーナス)の子で,アモルAmor(〈愛〉の意)とも呼ばれる。もともとローマ人の崇拝の対象としてあった神ではなく,ギリシアのエロスにラテン語の普通名詞をあてたもの。…
…このような事情は,心や精神と関係する近代西欧語,たとえば英語psychology(心理学),psychiatry(精神医学)などの語に反映されている。ヘレニズム時代には,女性に擬人化されたプシュケーと愛の神エロス(ラテン語でクピドまたはアモル)の物語が詩や美術に好んで採り上げられた。アプレイウスが伝える物語は,そうした神話にお伽噺の要素を混じえたものである。…
※「アモル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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