勝軍地蔵(読み)ショウグンジゾウ

デジタル大辞泉 「勝軍地蔵」の意味・読み・例文・類語

しょうぐん‐じぞう〔‐ヂザウ〕【勝軍地蔵】

地蔵菩薩の一。これに念ずれば、戦いに勝ち、宿業飢饉ききんなどを免れるといわれ、鎌倉時代以降に武家に信仰された。甲冑かっちゅうを身につけ、武器を持った姿で表す。

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精選版 日本国語大辞典 「勝軍地蔵」の意味・読み・例文・類語

しょうぐん‐じぞう‥ヂザウ【勝軍地蔵】

  1. [ 一 ] 仏語。一説に、坂上田村麻呂が東征のとき、戦勝を祈って作ったことからおこったという地蔵菩薩。鎧、兜をつけ、右手に錫杖を、左手如意宝珠をもち、軍馬にまたがっている。これを拝むと、戦いに勝ち、宿業・飢饉などをまぬがれるという。
    1. [初出の実例]「鎮曰、我法中有勝軍地蔵、勝敵毗舎門」(出典元亨釈書(1322)九)
    2. 「愛宕山あり、これは勝軍地蔵(セウグンヂゾウ)と申て、武家こと更に崇め奉る」(出典:仮名草子・東海道名所記(1659‐61頃)一)
  2. [ 二 ] 京都市左京区北白川の瓜生山にある地蔵菩薩。坂上田村麻呂が蝦夷征討のときに戦勝を祈願したと伝えられる。

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