しゅく‐ごう ‥ゴフ【宿業】
〘名〙
※家伝(760頃)下「吾因二宿業一、為二神国一久、今欲下帰二依仏道一、修行福業上」
※
今昔(1120頃か)二「此の児
(ちご)のかかる片輪者の身にて財の主と成る身の宿業を知らむ」 〔長阿含経‐一〕
② 年来のしごと。以前からのしごと。
※
蘭東事始(1815)下「『汝壮年、行け矣。勉めよや。
其事を済さば、宿業益々進むべし』と
慫慂(しょうよう)せしにより、愈
(いよいよ)憤起して」
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デジタル大辞泉
「宿業」の意味・読み・例文・類語
しゅく‐ごう〔‐ゴフ〕【宿業】
仏語。現世で報いとしてこうむる、前世に行った善悪の行為。すくごう。
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宿業
しゅくごう
仏教用語。過去世で行なった行為。それが現世でよい,また悪い結果をもたらす原因となる。
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世界大百科事典(旧版)内の宿業の言及
【業】より
…したがって,輪廻の苦の生存をやめること([解脱](げだつ),不死)は,業を滅することを意味する。 なお,日本では〈宿業〉といって,現在世でのできごとや環境が,過去世に積んだ業によって決定づけられていることを強調し,無力感に満ちたあきらめを助長する傾向が強く現れたが,これは,未来は現在の行為によって決定することができるという,業思想の本来の姿から遠くかけ離れている。【宮元 啓一】。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」