千引の岩(読み)ちびきのいわ

精選版 日本国語大辞典 「千引の岩」の意味・読み・例文・類語

ちびき【千引】 の=岩(いわ)[=石(いし)

千人で引かなければ動かせないような重い岩石。ちびき。ちびきいわ。
古事記(712)上「最後(いやはて)に其の妹伊邪那美命、身自ら追ひ来りき。爾に千引石(ちびきのいは)を其の黄泉比良坂に引き塞へて」
万葉(8C後)四・七四三「吾が恋は千引乃石(ちびきノいは)を七(なな)ばかり首に繋(か)けむも神のまにまに」
[補注](1)「十巻本和名抄‐一」「観智院本名義抄」などにもチビキノイシの形で見え、従来のチビキノイハの訓も再検討する必要がある。
(2)「引」を長さの単位とみなし、直径「千引」の大きな岩とする説もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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