当擦(読み)あてこする

精選版 日本国語大辞典 「当擦」の意味・読み・例文・類語

あて‐こす・る【当擦】

〘他ラ五(四)〙 相手面前で、ほかのことにかこつけて、それとなく悪口や皮肉をいう。あてつけていう。
※俳諧・延享廿歌仙(1745)二〇「入聟を古い小唄であてこすり 金が溜ると猪牙を一艘」

あてっ‐こす・る【当擦】

〘自ラ五(四)〙 「あてこする(当擦)」の変化した語。
※滑稽本・人間万事虚誕計‐後(1833)水茶屋のまこと「時々あてッこすってやっても、うぬぼれが強いから、ちっとも気がつかねえ」

あて‐こすり【当擦】

〘名〙 ほかのことにかこつけて、悪口や皮肉をいうこと。また、その言葉。あてくち。あてこと。
※雑俳・柳多留‐八(1773)「死ぬものがそんとは後家へあてこすり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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