石抱(読み)いしだき

精選版 日本国語大辞典 「石抱」の意味・読み・例文・類語

いし‐だき【石抱】

〘名〙 江戸時代牢問一つ被疑者に白状させるために、薪(たきぎ)あるいは三角柱にした木を数本並べた上にすわらせ、膝の上に一枚一二貫目(四五キログラム)ほどの切石を載せていくもの。普通、笞打(むちうち)と交互に科せられた。石抱かせ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の石抱の言及

【拷問】より

…その回数制限や対象者の年齢制限など,当時にあって規定は抑制的なものである。中世から近世初期には過酷な拷問が行われたと伝えられるが,江戸時代後期の幕府法は,方法を笞打(むちうち)(縛敲(しばりたたき)),石抱(いしだき)(算盤責(そろばんぜめ)),海老責(えびぜめ)および釣責(つるしぜめ)の4種とした。このうち釣責のみを拷問と特称して重い犯罪に限り適用し,他の3者は牢問(ろうもん∥ろうどい)と呼んで区別する。…

※「石抱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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