スバシ古城(読み)スバシこじょう

世界の観光地名がわかる事典 「スバシ古城」の解説

スバシこじょう【スバシ古城】

中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区、クチャ(庫車)県の県市クチャ近郊、チョルダク(確爾達格)山の麓にある、六朝時代の僧・鳩摩羅什(くまらじゅう)(クマーラジーヴァ)ゆかりの仏教寺院遺跡。3~5世紀ごろの寺院で、「昭怙釐大寺」とも呼ばれる。シルクロードのオアシス都市国家・亀茲(きじ)国の最大の寺院遺跡。唐の僧・玄奘三蔵(三蔵法師)が「大唐西域記」の中に「一河水をへだてて二伽藍(がらん)あり。同じく昭怙釐と名づけ、東西相対す。仏像の装飾はほとんど人工を越ゆ」と記したとおり、クチャ川をはさんで東西にかつての寺院の遺跡(東寺区と西寺区)が残っている。20世紀初頭に日本の大谷探検隊が訪れ、仏舎利(ぶっしゃり)を発掘した遺跡としても知られる。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android