ナミダタケ(涙茸)(読み)ナミダタケ(英語表記)Gyrophana lacrymans

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナミダタケ(涙茸)」の意味・わかりやすい解説

ナミダタケ(涙茸)
ナミダタケ
Gyrophana lacrymans

担子菌類ヒダナシタケ目シワタケ科。カキン (家菌) ともいう。湿気の多いところで材木をおかすため,木造建築物の有害菌として注意を要する。この菌が家屋床板などにつくと,表側は変らないようでも裏側は非常にもろくなって,まったく使用に耐えなくなる。子実体は軟らかい膜質,全背着生で傘ができない。形は不規則で基物の下面に広がり,色は黄褐色,乾くと黒褐色で,不規則な皺状のひだを生じ,縁辺を白い菌糸が取巻く。生のときにはかび臭く水分を分泌するのでこの名がある。子実層はひだの全面にでき,熟した胞子は黄褐色となる。日本全土,また世界的に分布する。

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