バヤン(伯顔)[元末](読み)バヤン[げんまつ]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バヤン(伯顔)[元末]」の意味・わかりやすい解説

バヤン(伯顔)[元末]
バヤン[げんまつ]

中国,元末の権臣。メルキト部の人。文宗擁立の功で要職を得,権臣エル・テムル (燕鉄木児)没後順帝のもとで中書右丞相となり,元統3 (1335) 年謀反を企てたエル・テムルの2子を殺し,以来専権をふるったが,勝手に宣譲王と威順王の位を下げるにいたって順帝の怒りを買い,トクトア (脱脱)の計によって至元6 (40) 年河南行省左丞相に左遷され,のち服毒自殺した。科挙廃止をはじめ,最も数の多い張,王,劉,李,趙の5姓の漢人殺害を企図するなど,漢人,漢文化を徹底的に排撃したことでも著名

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