亜氷期(読み)アヒョウキ

デジタル大辞泉 「亜氷期」の意味・読み・例文・類語

あ‐ひょうき【亜氷期】

一つ氷期の中に見られる低温期。ふつう2~3回繰り返して生じ、前後にやや気温が上昇する亜間氷期を伴う。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「亜氷期」の意味・わかりやすい解説

亜氷期
あひょうき

一つの氷期のなかにみられる気温の低下期のこと。前後には気温の温暖な亜間氷期がある。一つの氷期のなかには普通2~3回にわたる亜氷期と亜間氷期の繰り返しがある。たとえばビュルム氷期は、古いほうからW(ビュルム氷期第Ⅰ亜氷期)~Wの亜氷期に区分されることがある。その温度低下の程度は、Wが最寒期で、W、WはWより暖かく、後氷期の最暖期より著しく低かったと推測される。

[松島義章]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の亜氷期の言及

【氷期】より

…氷期は現在の気候と同等の温暖気候の時期である間氷期interglacial stageと交代をくり返している。氷期はさらに,現在にくらべれば気温は低く,植生の回復も現在ほどではないにしても温暖化した時期の亜間氷期によって亜氷期に区分される。 第四紀の氷期はドイツのA.ペンクとE.ブリュックナーの研究(1901‐09)により,次のようになっている。…

※「亜氷期」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」