取り敢ふ(読み)トリアウ

デジタル大辞泉 「取り敢ふ」の意味・読み・例文・類語

とり‐あ・う〔‐あふ〕【取り敢ふ】

[動ハ下二]
余裕をもって取る。ちゃんと取る。多く、あとに打消しの表現を伴って用いる。
「蓑も笠も―・へで、しとどにぬれて惑ひ来にけり」〈伊勢・一〇七〉
前もって用意する。準備する。
「かねてしも―・へたるやうなり」〈胡蝶
ちょうどその場にある。また、当座に間に合わせる。
「―・へたるに従ひて参らせたり」〈松風
こらえる。耐える。
「木の葉よりけにもろき御涙は、まして―・へ給はず」〈・葵〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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