変質精神病(読み)へんしつせいしんびょう(英語表記)Degenerationspsychose[ドイツ]

改訂新版 世界大百科事典 「変質精神病」の意味・わかりやすい解説

変質精神病 (へんしつせいしんびょう)
Degenerationspsychose[ドイツ]

急性精神錯乱幻覚・妄想状態を周期的あるいは挿話性に示す精神障害に対してシュレーダーP.Schröder(1920),クライストK.Kleist(1901)らが与えた概念。その基礎にはフランスのモレルB.A.Morel,マニャンV.Magnanに由来する変質論,つまり〈精神身体の低格化〉という考えがあった。現在この診断名はほとんど使用されないが,非定型精神病,統合失調感情精神病といわれるものは,ほぼ同じ病像特徴を有する疾患群である。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android