跡無し(読み)アトナシ

デジタル大辞泉 「跡無し」の意味・読み・例文・類語

あと‐な・し【跡無し】

[形ク]
跡形もない。はかない。
「しるべせよ―・き浪にこぐ舟のゆくへも知らぬやへの潮かぜ」〈新古今・恋一〉
人の往来がない。
「かよひこし宿の道芝かれがれに―・き霜にむすぼほれつつ」〈新古今・恋四〉
根拠がない。事実無根である。
「犬の足(ヲ切ッテ食ワセタ話)は―・きことなり」〈徒然・一二八〉
比べるものがないほどすぐれている。
「―・き俳優わざをぎ見るやうに」〈おらが春

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android