世界大百科事典(旧版)内のégliseの言及
【教会】より
…現象としての教会はきわめて多次元的であり動的である――目に見えるものであると同時に見えないもの,人間的であってしかも神的,世界内在的であると同時に超越的,法律制度的であるとともに神秘的,罪人の集りでありながら聖なるものであり,すでに普遍的であると同時にいまだ形成途上にある,というふうに。現代語で〈教会〉を意味するchurch(英語),Kirche(ドイツ語)などが〈主に属するもの〉を意味するギリシア語to kyriakonに由来し,église(フランス語),chiesa(イタリア語)が〈集会,招集されたもの〉を意味するギリシア語ekklēsiaから来ていることからもわかるように,教会は神の発意と計画によって呼び集められた者の共同体であり,それを通じて神の救いの業(わざ)が遂行される道具であると同時に,そこにおいて救いが実現される場でもある。より具体的にいえば,イエスは彼の福音宣教の活動において何よりも教会の創立に力を注いだのであり,彼の十字架の死と復活は同時に教会の誕生を告げるものであった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」