精選版 日本国語大辞典 「あくたもくた」の意味・読み・例文・類語
あくた‐もくた
- 〘 名詞 〙
- ① 何の役にもたたないつまらないもの。ごみ。がらくた。あくぞもくぞ。
- [初出の実例]「ただあくたもくたをかきながせ。あとにはかならず水すむ物なり」(出典:随筆・戴恩記(1644頃)上)
- ② とるにたりない者。つまらない者。
- [初出の実例]「あくたもくたも后だのばばァだの」(出典:雑俳・柳多留‐二七(1798))
- ③ 欠点。短所。また、人の欠点・短所をあげて悪口雑言すること。あくぞもくぞ。
- [初出の実例]「賤の女の悋気に男ふすふるはあくたもくたに何やかやりび」(出典:狂歌・後撰夷曲集(1672)七)
- 「あくぞもくぞ、あくたもくた、人のアラをいふ。芥藻屑の義なるを上のあくたにつれて、もくたになり、又、もくぞハ、もくづの転、もくずなるを、又転して、もくぞとなれるなり」(出典:俚言集覧(増補)(1899))