アテナイ人の国制(読み)アテナイじんのこくせい(その他表記)Athēnaiōn Politeia; Constitution of Athens

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アテナイ人の国制」の意味・わかりやすい解説

アテナイ人の国制
アテナイじんのこくせい
Athēnaiōn Politeia; Constitution of Athens

(1) ギリシアクセノフォンの作とされるが,実際は前 430年頃アテネの寡頭政治家の書いた小論。アテネの国家制度の称賛の陰に民主制とアテネ帝国主義に対する鋭い批判を隠している。 (2) アリストテレスの著作。 158編,うち 99編が現存。 1890年エジプトのパピルスなかから発見。アテネの国制をその発達初期から 30人僭主制の崩壊にいたるまで跡づけ,さらに著者の時代の成熟した民主制を論じたもの。

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旺文社世界史事典 三訂版 「アテナイ人の国制」の解説

アテナイ人の国制
アテナイじんのこくせい

アリストテレス

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世界大百科事典(旧版)内のアテナイ人の国制の言及

【アリストテレス】より

…これとは別に最初から公表を意図して書かれた作品もあったが,以後しだいに忘れられるようになり,今日では《魂について(エウデモス)》《哲学のすすめ(プロトレプティコス)》《哲学について》などの一部が,後世の人が断片的にまたは要約して引用した形で残されているにすぎない。彼の失われた著作のうちで最も惜しむべきものに,158のギリシア諸国の国制とその歴史的変遷を調査記録したものがあるが,そのうち《アテナイ人の国制》だけはその大部分が1890年パピルスの写本のかたちで発見されて残っている。
[思想]
 アリストテレスの思考の大きな特徴の一つに,言葉の多義性に注目した分析の精密さがあげられる。…

※「アテナイ人の国制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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