アニリン樹脂(読み)アニリンじゅし(その他表記)aniline resin

改訂新版 世界大百科事典 「アニリン樹脂」の意味・わかりやすい解説

アニリン樹脂 (アニリンじゅし)
aniline resin

アニリンC6H5NH2とホルムアルデヒドHCHOを塩酸の存在下で縮合させてつくられる樹脂。この反応を続けていくと三次元の網目構造が形成されて硬化し,熱硬化性樹脂となる。電気特性にすぐれ,かつては電気絶縁体製品として使用されたが,現在では,エポキシ樹脂フェノール樹脂にとって代わられている。最近では低分子量の樹脂をつくり,エポキシ樹脂の硬化剤,フェノール樹脂の改質剤などに用いられているにすぎない。


執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android