アブロ・ランカスター(その他表記)Avro Lancaster

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アブロ・ランカスター」の意味・わかりやすい解説

アブロ・ランカスター
Avro Lancaster

第2次世界大戦で使われたイギリスの大型爆撃機。スーパーマリーン・スピットファイアデハビランド DH-98モスキートと並ぶイギリスの三大傑作軍用機の一つ。 3tの爆弾を搭載して半径 800kmの出撃能力をもち,1942年3月の参戦以来 15万回以上の出撃で 60万tあまりの爆弾を投下,特に夜間爆撃に威力を発揮した。エンジンはロールスロイス・マーリンが4基。当初は 1280馬力だったが,のちに 1620馬力まで強化され,最大全備重量も 30tまで増えて,最終的には「グランドスラム」と呼ばれる 10t爆弾の搭載が可能となった。ドイツ降伏後は爆弾に代わって捕虜の大量輸送に使われ,戦後は写真偵察機として 1954年まで飛び続けた。生産数は 7366機。

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