投下(読み)トウカ

デジタル大辞泉 「投下」の意味・読み・例文・類語

とう‐か【投下】

[名](スル)
高い所から物を投げ落とすこと。投げ下ろすこと。「救援物資を投下する」
事業資本を投入すること。「設備資金投下する」
[類語]出資投資融資

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「投下」の意味・読み・例文・類語

とう‐か【投下】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物体上方から下方へ投げ落とすこと。投げおろすこと。
    1. [初出の実例]「青島港上を飛翔して〈略〉爆弾を投下(トウカ)せるに」(出典風俗画報‐四六三号(1914)征独戦記)
    2. [その他の文献]〔漢書‐揚雄伝〕
  3. 事業のために資本を出すこと。投資。
    1. [初出の実例]「労働者住宅にどうしてバクダイな資本が投下できよう?」(出典:招かれて見た中共(1956)〈橘善守〉中共は天国か、地獄か?)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「投下」の読み・字形・画数・意味

【投下】とうか

投げ下ろす。投身。〔漢書、揚雄伝賛〕(王)符命を以て自立す。位にくの後、其の原をちて、以て事をにせんと欲す。~治獄來(きた)り、雄を收めんと欲す。雄自らるること能はざるをれ、乃ち閣上より自ら投下す。

字通「投」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「投下」の意味・わかりやすい解説

投下 (とうか)
tóu xià

中国の主として元代,諸王や勲臣が保有する遊牧集団,あるいは長城地帯華北,一部は江南にも設定された所領,もしくは所領の人民を指す。モンゴル語ではアイマクに当てられる。投下の語は,五代軍閥の私兵の隊伍に淵源し,直接には遼代の頭項,頭下に由来する。遼は中国から流入ないし略奪してきた農民たちを諸王や功臣などの遊牧領主に分与して集落を作らせ,その経済基礎とした。頭項とは集団の頭,頭下は従属民の意味で,元代になると音通から投下と書かれる方が普通になる。御位下(ぎよいか)と別称された帝室所属のものを除き,20前後の投下が存在した。モンゴルの有力者は,長城地帯以北の遊牧地本領のほか,旧金国領の華北と旧南宋領の江南に投下を分与されて,その税収で本領の遊牧経済を支えた。元朝は中国内地の投下領についてはしだいに制限を強化し,州路の一般行政に編入して,徴税や人事の裁量権限の一部だけを領主にゆだねるように改めていった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「投下」の意味・わかりやすい解説

投下
とうか

頭下」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android