改訂新版 世界大百科事典 「アペニノトンネル」の意味・わかりやすい解説 アペニノ・トンネルGalleria dell'Appennino イタリア中部,ボローニャとフィレンツェ間にあって,アペニノ山脈を横断する鉄道トンネル。1920年着工,31年完成,34年から使用開始された。延長1万8518m,複線型の長大トンネルで,長らくシンプロン・トンネルに次ぐ第2位(複線型としては第1位)の地位を占めていた。また1884年に開通したフランス,イタリア国境のモン・スニ・トンネル(延長1万3657m)などと比べて,悪い地質条件を克服して短期間に197万m3の掘削(トンネル断面の幅9.4m,高さ8.3m)を完成したことで,当時トンネル技術発達のシンボルとされた。執筆者:吉村 恒 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by