アラウカノ族(読み)アラウカノぞく(その他表記)Araucanian

翻訳|Araucanian

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アラウカノ族」の意味・わかりやすい解説

アラウカノ族
アラウカノぞく
Araucanian

チリ中央部とアルゼンチンの一部に住むラテンアメリカインディアンの一民族。ピクンチェ,マプチェ,ウィリチェの3つの地域集団に分類される。アルゼンチンのアラウカノ族はチリからアンデスを越えて移住したものと考えられており,両者の関係は今日でも保たれている。かつては採集狩猟を主要生業とする移動民であったが,インカ文明の影響を受けてトウモロコシ農耕の生活に移っていった。インカ帝国にその一部を征服されたが,16世紀以降のスペイン軍の侵略に対しては長期にわたって抵抗し,エルシリャ・イ・スニガの詩『ラ・アラウカナ』により不敗の民族として知られるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内のアラウカノ族の言及

【アメリカ・インディアン】より


[砂漠農耕地域]
 G.ウィレーのいう南アンデス地域に相当し,チリ北部と中部からアルゼンチン北西部を含む。アラウカノ族,ディアギータ族,アタカメーニョ族など中央アンデス地域の影響を受けて,アンデス型の農耕や家畜飼育を行うが,アラウカノ族を除けば,ほとんど伝統をとどめていない。
[環カリブ海地域]
 カリブ海の島々,ベネズエラ北部,中央アメリカ,コロンビア,エクアドル北部にまたがる地域。…

※「アラウカノ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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