トウモロコシ農耕(読み)とうもろこしのうこう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トウモロコシ農耕」の意味・わかりやすい解説

トウモロコシ農耕
とうもろこしのうこう

主としてアメリカ大陸の古代文明において発達し,その基盤となった農耕トウモロコシ起源については,メキシコシティ地底からトウモロコシの花粉の化石が発見され,メキシコ起源説が有力となった。その後,メキシコのタマウリパス地方やテワカン盆地の乾燥した洞窟遺跡の調査によって,トウモロコシの栽培は前 5000~4000年頃に開始された事実が判明した。一方,ごく最近,ペルー南高地のアヤクチョでも同種の洞窟遺跡から前 4000~3000年頃に属する原始的なトウモロコシが発見され,現在メキシコとの比較研究が進められている。トウモロコシ農耕によって定住生活が確立されると,人口は増加し,やがて高度な文明が誕生した。マヤ焼畑農耕インカは灌漑農耕によってそれぞれ独自の文化を築き上げた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android