アリル酸化(読み)アリルサンカ

化学辞典 第2版 「アリル酸化」の解説

アリル酸化
アリルサンカ
allylic oxidation

不飽和炭化水素のアリル位の水素引き抜きではじまる酸化反応のこと.不飽和炭化水素のアリル位のC-H結合は,水素引き抜きにより隣接する不飽和結合のπ電子と共役安定化するため,ほかのC-H結合と比較して容易に切断される.代表的な事例としてソハイオ法として知られるプロペンのアリル酸化が有名である.Bi2O3とMoO3の複合酸化物を主成分とする触媒に,Fe,Co,K,Pなどを加えた多成分系の触媒を用いて,空気酸化剤としてプロペンを部分酸化すると,アクリルアルデヒドが生成する.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む