アルセロール・ミタル(その他表記)ArcelorMittal

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルセロール・ミタル」の意味・わかりやすい解説

アルセロール・ミタル
ArcelorMittal

アルセロールとミタル・スチール合併により 2006年に誕生した世界最大の鉄鋼メーカー。ルクセンブルクに本社を置く。アルセロールの前身は,1911年に 3社が統合して設立されたルクセンブルクの企業アルベット ARBED SAである。1970年代末にはアルベットがルクセンブルク唯一の鉄鋼メーカーとなり,政府が株式の約 3分の1を保有していた。アルベットは,1980年にアメリカ合衆国の製鋼メーカー,ベスレヘム・スチールと合弁事業を立ち上げた。2001年には,スペインのアセラリア,フランスのユジノールと合併してアルセロールを発足させた。ミタル・スチールは,インド人のラクシュミ・ミタルが 1976年にインドネシアで創業した。1989年,経営難に陥っていたトリニダード・トバゴの国営鉄鋼会社を買収し,1年後に生産量を倍増させ黒字化を達成した。ミタルは同様の手法で世界の鉄鋼メーカーを次々に買収,業績不振施設に専門の経営再建チームを送り込んで事業再編を行なった。2006年,ミタルはアルセロールの敵対的買収を試みた。当初はこの買収に抵抗したルクセンブルク政府も年末には態度を和らげ,両者経営統合によりアルセロール・ミタルが設立された。

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