アルタン(読み)アルタン(その他表記)Altan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルタン」の意味・わかりやすい解説

アルタン(俺答)
アルタン
Altan

[生]1507
[没]1582
チンギス・ハンの後裔で,モンゴル中興の祖といわれるダヤン・ハン (達延汗)の第3子バルスボラトの次子。 1542年の兄グンビリク・メルゲンの死とともに代って右翼3万戸の指導者となり,47年7月従兄ボディ・アラク・ハンが死ぬと,その嗣子ダライスンを興安嶺東に追ってモンゴルに君臨した。オイラート (瓦剌)チベットを討って服属させ,その兵は遠くシルダリア河畔にまでいたった。フフホト城 (→帰化城 ) を建設し,71年明と和して順義王に封じられた。 78年チベットのダライ・ラマ3世を青海に招いて会見し,ゲルク派 (→ツォンカパ ) 隆盛の原因をつくった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android