ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルデンヌの戦い」の意味・わかりやすい解説 アルデンヌの戦いアルデンヌのたたかいBattle of the Ardennes 第2次世界大戦中,ドイツ軍が西部戦線で行なった最後の大攻勢。バルジ大作戦,あるいは攻撃を指揮した K.ルントシュテット元帥の名を取ってルントシュテット攻勢とも呼ばれる。ヒトラーは,ノルマンディー上陸作戦 (→オーバーロード作戦 ) 後急速に迫る連合軍戦線を突破し,アントウェルペンを奪回することを企図して,10個機甲師団を含む 24個師団を主攻撃兵力として投入。 1944年 12月 16~19日にかけてベルギーのアルデンヌ前面において雪,霧,雨のなかを,突然攻撃に出た。奇襲に成功し,22日にはミューズ川の近くまで進出したが,クリスマスには,補給の不足と連合軍の抵抗で進撃は阻止され,45年1月3日に始ったアメリカ第1軍の大反撃によって完全に挫折した。これによって,ドイツ軍は戦死傷・行方不明者 12万人,戦車・自走砲 600両,航空機 1600機,車両 6000台を失った。連合軍は戦死者 7000人,戦傷者3万 4000人,行方不明・捕虜2万 1000人,戦車・戦車駆逐車 730両を失った。この攻撃で,ドイツ軍は致命的な打撃を受けた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by