アルボウイルス(読み)あるぼういるす(英語表記)arbovirus

翻訳|arbovirus

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルボウイルス」の意味・わかりやすい解説

アルボウイルス
あるぼういるす
arbovirus

節足動物arthropodによって媒介されるウイルス総称分類学的な意味で使われることはなく、生態的な意味での呼称である。カ(蚊)がおもな媒介者vectorであるが、ダニの場合もある。吸血性昆虫はウイルスを物理的に運搬するのではなく、体内にウイルスを増生(増殖)させ、保有する。脊椎(せきつい)動物を吸血する際、ウイルスを注入し、宿主(しゅくしゅ)(ウイルスの寄生対象となる生物)内での増生を図る。節足動物は中間寄主であって自己は発病することはない。代表的なものに日本脳炎ウイルスJapanese encephalitis virusやデングウイルスdengue virusがある。

[曽根田正己]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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