アンコーナ(読み)あんこーな(その他表記)Ancona

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンコーナ」の意味・わかりやすい解説

アンコーナ
あんこーな
Ancona

イタリア中部、マルケ州州都。人口10万0402(2001国勢調査速報値)。アドリア海に臨む港湾都市。紀元前390年ごろギリシア人によって建設され、ギリシア語で「湾曲」(入り江)を意味するアンコンAnkōnの名でよばれた。12~15世紀には海上交易によって繁栄した。

 国家統一(1861)後、重要な軍港となったため、第二次世界大戦の際には、市街地の3分の2以上が破壊されるという大きな被害を受けた。その後復興され、造船業、商業、漁業が盛んに行われている。トラヤヌス凱旋門(がいせいもん)、サン・チリアコ大聖堂(11~14世紀)、マルケ国立博物館、市立フランチェスコ・ポデスティ絵画館などがある。

[堺 憲一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android