改訂新版 世界大百科事典 「ウィカナ」の意味・わかりやすい解説
ウィカナ
Wikana
生没年:1914-?
インドネシア1945年革命の青年(プムダ)指導者で,のち共産党政治局員。西ジャワの貴族出身で,1937年左派民族主義団体ゲリンドに入党。日本軍占領期の44年,ジャカルタ海軍武官府設立の独立インドネシア塾塾長に就任し,青年指導者として頭角を現した。45年8月の独立宣言以降,インドネシア青年団,次いで社会主義青年団(プシンド)の指導者となり,46-47年シャフリル内閣,シャリフディン内閣に入閣した。48年ムソが帰国して共産党の再編を行うと,これに応じて政治局に入り,またマディウン事件(1948)後,50年の共産党再建においても政治局員として人民青年団の建設を担当した。九月三〇日事件(1965)後は行方不明。
執筆者:白石 隆
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報