日本大百科全書(ニッポニカ) 「うおのめ」の意味・わかりやすい解説
うおのめ
うおのめ / 魚の目
corn
鶏眼(けいがん)ともいい、胼胝腫(べんちしゅ)(俗称たこ)の小形のもので、中央が陥凹して角栓形成をみるものをいう。皮膚の下床に骨がある部位に長期間機械的刺激を受けるときに生ずる限局性角質増殖で、足指の背や指間、足の裏や縁などにみられる。履き物が足にあわない場合や足指の変形などによる場合が多く、歩行時に痛みが強い。治療としては、まずこれらの持続的圧迫刺激を避けるくふうをすることで、外用薬としては、スピール膏(こう)などを貼(は)り、数日後に角質が軟化したときに剪截(せんせつ)するか、角栓をくりぬく。なお、まれではあるが、悪性黒色腫である場合も考えられるので、診断は慎重に行う必要がある。
[水谷ひろみ]