改訂新版 世界大百科事典 の解説 ウルジャーイートゥー・ハーンŪljā'ītū Khān生没年:1281-1316 イル・ハーン国第8代のハーン。在位1304-16年。第4代のハーン,アルグンの息子。ラシード・アッディーンを起用して兄ガーザーン・ハーンの改革諸政策を推進し,イル・ハーン国史上最も安定した時代をもたらした。彼の時代,他の諸ウルスにも強力な統一政権が誕生し,ユーラシア大陸の東西がチンギス・ハーン一門のもとに一つに結びつけられた。自ら参画して編纂させた一種の世界史《集史》はこうした時代背景で生まれた。モンゴル帝国世界支配の記念物であり,当時の東西学術・文化交流の盛行を如実に示す証でもある。執筆者:志茂 碩敏 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by