ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウワベイン」の意味・わかりやすい解説 ウワベインouabain ステロイドと,メチル基をもつ糖であるラムノースとが結合した配糖体の一種。キョウチクトウ科の植物である Strophanthus gratusなどから得られるので,g-ストロファンチンともいう (k-ストロファンチンは,同じ属の他の植物から得られる配糖体である) 。糖を除いたアグリコンであるステロイド部分を,ウワバゲニンあるいは g-ストロファンチジンという。ウワベインは強心作用をもつステロイド強心配糖体の一つで,臨床的に用いられる。また,これら強心配糖体は,細胞膜のイオン輸送酵素であるナトリウム-カリウム ATPアーゼの阻害剤であるが,ウワベインはそのうちでも強力なものの一つで,かつこの酵素の阻害実験に最初に用いられたので,この群の阻害剤の代表的なものとされる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by