阻害剤(読み)ソガイザイ

化学辞典 第2版 「阻害剤」の解説

阻害剤
ソガイザイ
inhibitor

酸化反応,重合反応,連鎖反応,あるいは生体内反応の反応速度を低下させる物質総称阻害する対象によって,重合抑制剤,連鎖抑制剤とよばれる.生体内反応も阻害される生理機能によって,呼吸の阻害剤(一酸化炭素,シアン化物アジド),タンパク質合成の阻害剤(ストレプトマイシンピュロマイシン),膜透過の阻害剤(アトラクチロシド),神経伝達の阻害剤(プロケイン,テトラケイン,ジイソプロピルフルオロリン酸),光合成の阻害剤(ジクロロジメチル尿素)とよばれる.阻害剤による阻害様式には,きっ抗的阻害非きっ抗的阻害,およびアロステリック阻害などがある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「阻害剤」の解説

阻害剤

 阻害因子意味に使う場合もあるが,酵素のインヒビターの意味に使われる場合が多い.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android