地域社会で環境、介護、福祉、コミュニティーなどについて、新たに相互扶助的な人間関係を創造し、互恵のシステムを構築する媒介となる地域通貨。通常の貨幣との併存も可能。LETS(Local Exchange and Trading System)と呼ばれる地域交換取引制度が、1983年にカナダのバンクーバー島で始まり、英国やフランスを中心に世界中に広がっている。利用する人々の間でのみ通用する地域通貨を用いて、財やサービスをやり取りする。LETSを通して地域の住民同士の取引が盛んになれば、新たなビジネスのチャンスが生まれ、地域循環型市場が活性化することが期待される。住民が相互に支え合うシステムとして地域福祉の充実にも活用できる。日本でも、滋賀県のおうみ、北海道のクリン、東京の早稲田・高田馬場でのアトム通貨など、同様の試みが始まっている。