世界の観光地名がわかる事典 「エボラカテドラル」の解説 エボラカテドラル【エボラカテドラル】 ポルトガル中南部のやや東寄り、小都市エボラ(Évora)旧市街にあるバラ色の花崗岩(かこうがん)でつくられた重厚な聖堂。中世ポルトガルの大聖堂で最も大きく、同国有数の文化資産の一つである。エボラは1166年、ムーア人(イスラム教徒)から奪還され、キリスト教徒の支配に移ったが、その少し後の1184~1204年にかけて、聖母マリアに捧げる大聖堂としてロマネスク様式で建設された。その後、13世紀末から14世紀半ばにかけて初期ゴシック様式の聖堂として拡張され、16世紀にマヌエエスポラォン礼拝堂や2つの塔が建設され、18世紀初めにバロック様式の壮麗な主礼拝堂などができあがった。1584年には日本の天正少年使節がこの大聖堂を訪れ、パイプオルガンの演奏を披露したといわれている。エボラ大聖堂のほか、ディアナ神殿、ロイオス教会、サンフランシスコ教会がある城壁に囲まれた旧市街の(歴史地区)全体が世界遺産に登録されている。 出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報