エリュトラー海案内記(読み)エリュトラーかいあんないき(英語表記)Periplus Maris Erythraei

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エリュトラー海案内記」の意味・わかりやすい解説

エリュトラー海案内記
エリュトラーかいあんないき
Periplus Maris Erythraei

古代ローマ時代の紅海,インド洋の航海事情ならびに各港の貿易品,各地の産物などをギリシア語で記した書。作者不詳であるが,エジプト在住のギリシア人の航海者により 70年頃著わされたと推定される。インド洋の季節風を利用して遠洋航海する貿易業者のために書かれ,アフリカ東岸,アラビア海岸,ペルシア湾口からインダス河口,インド東西両海岸,スリランカマレー半島にまで及ぶ各商港の貿易商品を精彩に富んだ筆致で描写している。東西交渉史上重要な資料。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

マイナ保険証

マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようにしたもの。マイナポータルなどで利用登録が必要。令和3年(2021)10月から本格運用開始。マイナンバー保険証。マイナンバーカード健康保険証。...

マイナ保険証の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android