日本大百科全書(ニッポニカ) 「エンタツ‐アチャコ」の意味・わかりやすい解説
エンタツ‐アチャコ
えんたつあちゃこ
横山エンタツ(本名石田正見(いしだまさみ)、1896―1971)と花菱(はなびし)アチャコ(本名藤木徳郎(ふじきとくろう)、1897―1974)の漫才コンビ。1930年(昭和5)に結成、大阪・玉造(たまつくり)の三光館でデビュー。従来の音曲入りの「万才」に対し、音曲を苦手とした彼らはテンポのある話術を駆使しての、いわゆる「しゃべくり漫才」を編み出した。片仮名の芸名や洋服姿で舞台に上がったのも彼らが最初である。1933年『早慶戦』が爆発的なヒット、たちまちスターダムにのし上がった。これを機に所属の吉本興業が万才を漫才と書き換えたといわれている。1934年にコンビを解消し、それぞれ別の相手と組んだが、映画ではコンビを復活。第二次世界大戦後はテレビでも活躍した。
[向井爽也]
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