エンパイア・ルート(読み)えんぱいあるーと(その他表記)Empire Route

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エンパイア・ルート」の意味・わかりやすい解説

エンパイア・ルート
えんぱいあるーと
Empire Route

イギリス本国から地中海を通り、インドに至る海洋ルート。海洋帝国を誇るイギリスにとり、帝国を結ぶ海洋ルートの安全確保は死活の重要性をもったが、19世紀に、西インド諸島にかわりインドの重要性が増すにつれて、イギリス本国―ジブラルタル海峡―地中海―スエズインド洋を結ぶルートが重視されるようになり、エンパイア・ルートとよばれるようになった。歴代政府は、このルートの安全確保のため、ジブラルタルマルタキプロススエズ運河アデンなどの要衝獲得に努めた。

[石井摩耶子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エンパイア・ルート」の意味・わかりやすい解説

エンパイア=ルート
Empire-route

海洋王国の名をほしいままにした 19世紀のイギリスが,その富の源とした海洋ルート。イギリス本国-ジブラルタル海峡-地中海-スエズ運河-インド洋を結ぶルートで,イギリスの国勢発展を支えた。

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