精選版 日本国語大辞典 「おてちん」の意味・読み・例文・類語 おてちん 〘 名詞 〙① 困った立場に追いつめられて、どうにもならないこと。絶体絶命。[初出の実例]「珠数つなぎにして引出す。〈略〉『おてちんぢゃ、覚悟せい』」(出典:歌舞伎・袖簿播州廻(1779)二つ目)② 終わりにすること。最後。おしまい。また、そのもの。[初出の実例]「あの釣舟の三吉野郎に惚れて、逢ふといふ事だが、もうおてちんにしなさい」(出典:歌舞伎・謎帯一寸徳兵衛(1811)大切)③ すっかり金を使ってしまうこと。無一文。また、その者。[初出の実例]「何といふても今ではコレ、おてちん彌五右衛門じゃ」(出典:歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例