オフェリアゴカイ(読み)おふぇりあごかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オフェリアゴカイ」の意味・わかりやすい解説

オフェリアゴカイ
おふぇりあごかい
[学] Ophelia limacina

環形動物門多毛綱定在目オフェリアゴカイ科に属する海産動物。北海道以北、北極海に分布し、比較的きれいな海底の砂中にすむ。体長20~40ミリメートルで、体は前後部の2部に分かれ、剛毛節数は37~38個。体の前体部は紡錘形先端がとがる。後体部は円筒形状で、腹側中央と体の両側にそれぞれ1本の溝があり、腹側の溝は第7~10節付近から深くなる。指状のえらが第11剛毛節より生じ、末端より4~6剛毛節前まで続く。肛環節(こうかんせつ)には2個の卵形状の腹触糸と、その縁に半月状に配列した8~12個の指状突起がある。日本には、この科の種類はオフェリアゴカイを含めて8種おり、そのうちのカスリオフェリアPolyophthalmus pictusは、ときに砂中から出て機敏な動作で水中を泳ぐことがある。

[今島 実]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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