オラウスマグヌス(英語表記)Olaus Magnus

改訂新版 世界大百科事典 「オラウスマグヌス」の意味・わかりやすい解説

オラウス・マグヌス
Olaus Magnus
生没年:1490-1557

スウェーデンのカトリック大司教,文化史家。1527年宗教改革の導入に反対して国を去ったが,後に帰国し,44年ウプサラの大司教に叙された。彼の著作になる《北欧民族史》(1555)は,16世紀の北欧の民族学的状況をよく伝えており,彼の描いた北欧の地図Carta marina(1539)とともに貴重な史料現代に伝えている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のオラウスマグヌスの言及

【狼男】より

…ドイツでは狼や熊の毛皮を着た戦士ベルゼルカーBerserkerが,着帯している獣皮のためにウェアウォルフWerwolf(狼人)と呼ばれた。スウェーデン大司教オラウス・マグヌスOlaus Magnusは,16世紀中葉,プロイセン,リウラント,リトアニア一帯に跋扈(ばつこ)した,これと同種の狼に変身する男たちから住民が受ける損害を,〈自然の狼からこうむる損害より重大である〉と記録している。 近代文学における狼男変身のテーマやイメージは人間のなかにひそむ獣性もしくは劣性の分身の先祖返り的発現として,R.L.スティーブンソンの《ジキル博士とハイド氏》(1886)やB.ストーカーの《吸血鬼ドラキュラ》(1897)などに造形され,《キング・コング》(M.C.クーパー,A.B.シェードザック監督,1933)のような大衆映画の源泉ともなっている。…

【狼男】より

…ドイツでは狼や熊の毛皮を着た戦士ベルゼルカーBerserkerが,着帯している獣皮のためにウェアウォルフWerwolf(狼人)と呼ばれた。スウェーデン大司教オラウス・マグヌスOlaus Magnusは,16世紀中葉,プロイセン,リウラント,リトアニア一帯に跋扈(ばつこ)した,これと同種の狼に変身する男たちから住民が受ける損害を,〈自然の狼からこうむる損害より重大である〉と記録している。 近代文学における狼男変身のテーマやイメージは人間のなかにひそむ獣性もしくは劣性の分身の先祖返り的発現として,R.L.スティーブンソンの《ジキル博士とハイド氏》(1886)やB.ストーカーの《吸血鬼ドラキュラ》(1897)などに造形され,《キング・コング》(M.C.クーパー,A.B.シェードザック監督,1933)のような大衆映画の源泉ともなっている。…

※「オラウスマグヌス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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