大司教(読み)ダイシキョウ

デジタル大辞泉 「大司教」の意味・読み・例文・類語

だい‐しきょう〔‐シケウ〕【大司教】

カトリック教会聖職の一。一国あるいは一地方の統轄者として司教の上に置かれる。
[類語]司祭牧師神父司教助祭祭司教皇法王

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精選版 日本国語大辞典 「大司教」の意味・読み・例文・類語

だい‐しきょう‥シケウ【大司教】

  1. 〘 名詞 〙 ローマ‐カトリック教会で、主として、一地方を統轄する教会管区の長として司教の上に置かれる聖職。
    1. [初出の実例]「牡丹色の司教マントを着た大司教と握手する」(出典:傷ついた葦(1970)〈曾野綾子〉一)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大司教」の意味・わかりやすい解説

大司教
だいしきょう
archbishop

ギリシア正教アングリカン・チャーチでは大主教。教会行政上特定の司教に与えられる栄誉称号。歴史的にはしばしば他の司教より大きな権限を享有したが,司教としての位階においては他の司教と同列東方では4世紀,西方では7世紀から若干の司教の尊称として用いられ,カロリング朝が首都司教の当該地方での教会会議招集権を復活したことにより,首都司教は大司教を名のるようになった。トリエント公会議 (1545~63) でその権限は,特に教皇との関連で著しく制約されたが,属司教 suffraganと呼ばれる周辺都市の司教たちに対してある程度権限を保有していた。アングリカン・チャーチではカンタベリーヨークの主教が大主教と呼ばれる。ギリシア正教ではこの名称はさらに多く,首都主教との関連は薄い。ほかのプロテスタントでは北欧諸国のなかにルター派大主教がある。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「大司教」の解説

大司教(だいしきょう)
archbishop

カトリック教会の職階司教の上位者で,大司教区の管理者または何人かの属司教の首都大司教として任じられ,一国,一地方を代表する司教にも用いられる。中世の重要な管区に置かれた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「大司教」の解説

大司教
だいしきょう
archbishop

ローマ−カトリック教会の大司教区の管轄者
古代教会の首座司教(1地方の首都に置かれた)が起源。司教の上位者ではないが,カロリング朝時代に地方教会会議の召集権が復活され,一時教皇権と対立,しだいに権限を縮小された。

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世界大百科事典(旧版)内の大司教の言及

【司教】より

…特に747年ボニファティウスの司会した司教会議は,この司教会議の制度,首都司教の地位,司教の職務内容,首都管区会議と司教区会議との職務分掌などを明らかにし,またローマ教皇との制度的関係をも初めて性格づけた。たびたびローマを訪れたこの2人は,教皇からパリウムpallium(大司教用肩衣。白い羊毛製の帯で教皇,大司教の権威を象徴する)を授けられて司教座なしの大司教に任命されたが,この大司教は当初は名誉的称号にすぎなかったから,首都司教にはたいていこの称号が与えられることが多かったものの,カール大帝の時代までは大司教の職制は一般化しなかった。…

※「大司教」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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