かあん(読み)カアン

デジタル大辞泉 「かあん」の意味・読み・例文・類語

かあん

[副]金属などをたたいたような、高く澄んだ音が響くさま。また、その音を表す語。「鐘がかあんと鳴る」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「かあん」の意味・読み・例文・類語

かあん

〘副〙 (「と」を伴って用いることが多い)
① 高い金属音などを発しているさまや、その音を表わす語。
二百十日(1906)〈夏目漱石〉一「かあんかあんと鉄を打つ音がする」
② 大きな音が突然とまったりなどして、耳が音を受けつけないような、何かの音で満たされているような状態を表わす語。
※或る女(1919)〈有島武郎〉前「扛重機(クレーン)の音が突然やむと、かーんとする程人々の耳は却って遠くなった」
③ 色などが抜けるように冴えわたっているさまを表わす語。
檸檬(1925)〈梶井基次郎〉「その檸檬の色彩はガチャガチャした色の階調をひっそりと紡錘形身体の中へ吸収してしまって、カーンと冴えかへってゐた」

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