かけろ

精選版 日本国語大辞典 「かけろ」の意味・読み・例文・類語

かけろ

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 鶏の鳴き声を表わす語。こけっこう。こけこっこう。
    1. [初出の実例]「〈末〉鶏はかけろと鳴きぬなり 起きよ起きよ 我が門に 夜の夫 人もこそ見れ」(出典:神楽歌(9C後)明星・酒殿歌)
  2. [ 2 ]にわとり(鶏)」の異名
    1. [初出の実例]「あゆみこうじて雪の深山に彳(たたずむ)と見れば、かげろ鳴ておどろ(き)ぬ」(出典菅江真澄遊覧記(1784‐1809)迦須牟巨麻賀多)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のかけろの言及

【ニワトリ(鶏)】より

…また華南地方の巫女は鶏を殺した血や鶏卵をもって神を祭り占卜をした(雞卜)。【沢田 瑞穂】
[日本]
 古くはその鳴声から〈かけ〉〈かけろ〉といい,庭で放し飼いにしたので〈庭つ鳥〉とも称した。明け方に時をつくる習性があり,神や悪霊の来往する夜と,人間の活動する昼との境目を告げる霊鳥とされた。…

※「かけろ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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