異名(読み)イミョウ

  • いみょう ‥ミャウ
  • いみょう〔ミヤウ〕
  • いめい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

本名以外に通用している別名のことで、「いみょう」ともいう。とくに人の場合には、「あだ名」もさす。
 生物学の場合には、同じ種類に対して二つ以上の学名が与えられているとき、もっとも先に公表されたものが、その種の名として有効であり、ほかの学名は同物異名synonymとして破棄される。これが国際命名規約上の根本をなす「先取権の法則」law of priorityである。もしも、もっとも早くつけられた学名が、なんらかの理由、たとえば同名が同属の種にすでに与えられている場合などによって無効であるときは、2番目に与えられた学名が有効となる。なお、一般に広く用いられている学名に対して、さらに古い名が発見されたときは、学名の安定のために古い名を破棄する場合もある。
 和名(日本名)は、一般の便宜のために与えられるもので、学名のように規約はなく、時代によって変わることがあり、あまり使われない呼び名が異名とされる。このように、和名は各人の考えによって選ぶことが可能であり、学名も研究の進展によってしばしば変更されることがある。日本のように和名が広く用いられている場合は、むしろ各種の和名はなるべく変更しないことが望ましい。[中根猛彦]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 本名、または、本来の呼び方以外の名称。別名。異称。また、別名で呼ぶこと。いめい。〔名語記(1275)〕
※読本・椿説弓張月(1807‐11)続「月を月読命(つきよみのみこと)と称(とな)へ、又ささらえ男と異名(イミャウ)す」
② 人や事物の特徴や、ある行為などから本名とは別につけた名前。あだな。また、そういう名で呼ぶこと。いめい。
※今昔(1120頃か)二八「其より後、小寺の小僧と云ふ異名は付たる也けり」
〘名〙 =いみょう(異名)〔新撰字解(1872)〕

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