カナーダ(読み)かなーだ(その他表記)Kaāda

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カナーダ」の意味・わかりやすい解説

カナーダ
かなーだ
Kaāda
(前150―前50ころ)

インド思想家。別名カナブジュKaabhuj、カナバクシャKaabaka(いずれも「穀粒を食う者」の意)、ウルーカAulukya(「フクロウ」の意)。インドのバイシェーシカ学派開祖であると伝えられ、また、この学派の根本経典である『バイシェーシカ・スートラ』(現存のものは西暦100~200年ころの成立)を編んだとされている。多元的実在論を主張し、ニヤーヤ学派の論証学にも大きな影響を与えた。

[宮元啓一 2018年5月21日]

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改訂新版 世界大百科事典 「カナーダ」の意味・わかりやすい解説

カナーダ
Kaṇāda

インドの哲学者。前150-前50年ころの人と推定され,別名カナブジュ,カナバクシャ(以上〈穀粒kaṇaを食う者〉の意),ウルーカ(〈フクロウ〉の意)。伝承上では,きわめて厳密な術語体系をもつバイシェーシカ学派の開祖で,この派の根本テキスト《バイシェーシカ・スートラVaiṣesika-sūtra》(現存のものは紀元100-200年ころの成立)を編んだとされている。多元的実在論を展開し,ニヤーヤ学派の論証学にも強烈な影響を与えた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カナーダ」の意味・わかりやすい解説

カナーダ
Kaṇāda

[生]前150頃
[没]前50頃
インド六派哲学の一つバイシェーシカ学派の開祖。異称多く,カナブジ,カナバクシャ,ウルーカとも呼ばれるが,本名はカーシャパであるともいわれる。

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